イングランド代表、明暗分かれる4連戦…評価を上げた選手と立場を失った選手たち

Sky Sports

ゴードンが左サイドの主役に浮上

イングランド代表にとって、今回の長期にわたるネーションズリーグ期間は、トーマス・トゥヘル監督のチーム作りを大きく前進させる機会となった。

スペイン戦では敗れたものの、その後チェコ、クロアチアに勝利。特にクロアチアを7-0で粉砕した一戦は、ワールドカップ敗退後に停滞していたチームへ新たな勢いをもたらした。

その中で最も評価を高めた一人がアンソニー・ゴードンである。

これまでイングランドの左ウイングは定位置が定まっていなかったが、今回の代表活動で状況は一変した。ゴードンは3ゴール1アシストを記録し、完全にポジション争いをリード。バルセロナでは今季まだゴールを決めていないにもかかわらず、代表では圧倒的な存在感を示した。

アレックス・スコットも序列を上げる

クロアチア戦でデクラン・ライスの役割を担ったアレックス・スコットも大きな収穫となった。

ライス不在時の選択肢として十分なパフォーマンスを披露し、エリオット・アンダーソンとの連係も際立った。両者はかつてイングランドU-21代表で欧州選手権を制した際の中盤コンビでもあり、今後の代表チームにおいて重要な組み合わせになる可能性がある。

また、スペイン戦で先発したジェームズ・トラッフォードも評価を高めた。ジョーダン・ピックフォードが長年守ってきたゴールを初めて大舞台で外したことは、世代交代の兆候ともいえる。正GKの座を奪うまでには至らないものの、トゥヘル監督の中で選択肢として確立したことは大きい。

左サイドと右サイドにも新たな選択肢

左サイドバックではルイス・ホールが台頭した。これまでルーク・ショーの復帰を待つ状況や、本職ではない選手を起用するケースが続いていたが、ホールの存在によって自然な選択肢が生まれた。

一方、トレント・アレクサンダー=アーノルドも右サイドバックとして復権。チェコ戦で2試合に先発し、プラハでは創造性を発揮するとともに、ウェンブリーでも相手守備を大きく広げるプレーを見せた。

この結果、これまで右サイドバックの第一候補だったリース・ジェームズには逆風が吹いている。さらにクロアチア戦で好印象を残したジャレル・クアンサーも加わり、右サイドの争いは一気に激しくなった。

ラッシュフォードとメイヌーには逆風

一方、代表活動を離脱したマーカス・ラッシュフォードとコビー・メイヌーは立場を悪化させた。

ラッシュフォードにとって最大の問題はゴードンの台頭だ。さらにモーガン・ロジャーズやエベレチ・エゼもトゥヘル監督から高く評価されており、代表メンバー入りそのものが簡単ではなくなっている。

メイヌーも同様で、クロアチア戦で存在感を示したスコットによって序列をさらに下げる可能性がある。ワールドカップでは出場時間がなく、ジェームズ・ガーナーやモーガン・ギブス=ホワイトらも競争に加わっている。

パーマーにも厳しい現実

チェルシーのコール・パーマーも今回の代表活動を早期離脱した一人だ。負荷管理が理由とされたが、トゥヘル監督の攻撃的MFの構想において、状況はむしろ厳しくなっている。

ジュード・ベリンガムはクロアチア戦で7得点のうち4得点に絡む圧倒的なパフォーマンスを披露。モーガン・ロジャーズもゴールを記録した。

チェルシーで調子を取り戻していたパーマーにとって、今回の代表期間は序列を覆す絶好の機会だった。それだけに、トゥヘル監督の構想では以前より後退した印象が強まっている。

トゥヘル監督は勝者であり敗者でもある

今回の活動はトゥヘル監督自身にとっても複雑なものとなった。

スペインとの差は依然として大きく、ボール保持時に自ら危険な状況を作ってしまうという問題も残されている。一方で、クロアチアを7-0で撃破したことでチームには明確な勢いが生まれた。

さらにゴードン、ホール、スコットらによってポジションごとの選択肢も整理されつつある。ライスやサカを休ませる際にも、代役となる選手が見えてきた。

ユーロ2028へ「継続性」が次の課題

今回の代表活動で得られた最大の収穫は、いくつかのポジションで明確な序列が見え始めたことだ。

ただし、次に求められるのは継続性である。トゥヘル監督が今回選んだ選手を継続して起用し、チームとしての連係を高めていくことが、ユーロ2028に向けた重要な課題となる。

管理人のひと言

ゴードンの台頭はかなり大きいですね。代表でこれだけ結果を残せば、トゥヘル監督が左ウイングの序列を簡単に戻すとは考えにくいです。逆にラッシュフォードやパーマーにとっては、次の代表戦がかなり重要になりそうです。

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